WEDDING REPORT


Naokatsu&Ayako
仏前結婚式@佐賀_光蓮寺

5月20日

この日は、2年前に他界された新郎さまのお父様のお誕生日。

2016年5月20日。おふたりはご入籍され、それからちょうど1年後の2017年5月20日。

お父様とご両家のご先祖様へ結婚の報告という形をとりたいと仏前結婚式を挙げられました。

神様に誓う神前式でも、教会式でもなく、

“仏前結婚式”を選ばれたこと。

それは、結婚式という、ふたりが夫婦になるという通過儀礼を、
「神前式」「教会式」「人前式」など形あるものに自分たちを当てはめることなく、

ご先祖さまの前で、いのちあること、生かされていること、ご縁を繋いでくださったことに感謝し、夫婦になることをご報告したいと思われたから。

そこには自分たちにとって何が大切かを見つめ、その大切なものをこれからも大切にしていきたい、というおふたりの想いがありました。

 

家族、友人、周りの方々、日常のひとつひとつのことに対して感謝の心をとても大切にするおふたりが仏前結婚式を選んだのは
とてもおふたりらしく、ごく自然なことだったように感じます。

 

夫婦になるということは新郎新婦ふたりだけのことではなくて、ご先祖さまからの命が繋がって生まれたふたりが巡り会い、結ばれ、夫婦となりそして命をまた繋いでいくというなんだと、おふたりのこの尊い時間に立ち合わせていただき私も身を以て感じることができました。

 

 

お寺は、「お父様により近いご報告をしたい」というおふたりの願いのもと、

ご新郎家の菩提寺である佐賀県基山の「光蓮寺」にて執り行われました。

 

一般的には馴染みのない仏前結婚式。

仏前式に参列されたことがないゲストの方々に厳かな雰囲気をより感じていただきたい、とおふたりはプロジェクトB(*)という若手の僧侶の皆さんに、雅楽の演奏、司会進行をご協力いただくことにしました。

 

遠方にお住まいのおふたりに代わって、光蓮寺のご住職、ご住職やプロジェクトBの皆さん、坊守さん、先代の坊守さんなどお寺の方々にお力添えをいただきながらお打ち合わせを重ねてご準備を進めてきました。

お寺の皆さんは当日に向けて障子を張り替えてくださったり、いつもより念入りにお掃除してくださったり、おふたりの結婚式をとても喜んで、一緒に楽しみにしてくださったことが何より嬉しかったです。

そうして迎えた結婚式当日。

お寺に到着し見上げた空は、それはとても澄んでいて、

この大きな空に新郎様のお父様が優しくおふたりのハレの日を喜んでくれている、そんな気がしておふたりが今日の日を迎えられたことをお父様にご報告させていただきました。

 

 

清々しい表情でご一緒にお寺に入られたおふたり。
ここからはお支度が仕上がるまでおふたりがお互いのお姿を見ないようにするため、それぞれのお部屋でお支度していただきました。

それは、プロジェクトBさんから教えていただいた“迎え楽(むかえがく)”をより意味のあるものにしたいと思ったからです。

 

迎え楽はお式の前に、新郎様が本堂の前で新婦様を迎え入れる儀式。

通常、光蓮寺の仏前式では、お支度が整うと新郎新婦様は記念撮影に進むようですが、

“迎え楽”の時間の新婦様が新郎様のもとに歩まれる時に抱く想い

新郎様が新婦様の花嫁姿を初めて目にする瞬間の新郎様の想い

その一瞬一瞬におふたりが馳せる想いがあると思ってその場を設けることにしたのです。

 

お支度が整って白無垢に角隠し姿の新婦様。

お部屋にお邪魔して目にした新婦様の、その凛とした美しさ。

これまでご一緒してきた新婦様の花嫁姿に涙が出そうになりました。

お時間になり、新婦様は迎え楽に向かいます。

目の前を通るハレ姿の新婦様をご親族の皆様がそれはもう嬉しそうに、幸せそうに。

おめでとう、おめでとうが溢れていました。

 

 

 

雅楽が鳴り響くなか、新郎様のもとへ一歩一歩、まっすぐに歩まれる新婦様。

「新郎家に嫁ぐ」

花嫁の覚悟と歓びに満ち溢れていたように感じます。

本堂に入り御本尊に礼拝したおふたりは一度袖に控え、

ご親族がご着席します。

いよいよ雅楽の演奏に導かれ新郎新婦様のご入堂です。

続いてご住職が入堂され、

ご住職による勤行(お経)

ご住職の司婚の言葉、続いて新郎新婦様が誓いの言葉を読みます。

そして、ご住職からおふたりへ記念念珠が授与。

新郎新婦様、ご親族代表のご焼香と続きます。

そして、ご住職によるご法話。

夫婦となったおふたりへのご住職からのエールです。

仏前式が結び、式杯の儀。

従妹のおふたりが雄蝶雌蝶となってお酌のお務めをしてくださいました。

伯父様に乾杯の御発声をしていただき、夫婦の契り、そしてご親族固めの盃が汲みかわされました。

ご親族の皆様と、ご先祖様に見守られ、

「いのち」「ご縁」

尊い想いが溢れる厳かな雰囲気のなか、

それでいてどこかあたたかい気持ちになるお式。

亡きお父様も大変喜ばれていたことと思います。

 

私にとって、おふたりとめぐり逢えたことはお父様からの素敵な贈り物だったのではないかと思うほど、幸せなご縁でした。

 

大切なこと、幸せな気持ち、胸がいっぱいになるほどの素敵な思い出をくださったおふたりとご両家の皆様に心からの感謝を込めて…。


福岡を拠点に、会場に所属しないフリーウェディングプランナーhokuleaです。
レストラン、料亭、温泉旅館、
普段結婚式をしていない会場での結婚式・食事会をお考えの方や、
結婚が決まって何から始めたらいいかわからない。
自分たちのしたい結婚式って?
再婚で結婚式するかどうか迷っている…
どんなことでもお気軽にご相談ください。


プロデュースの他に結婚や結婚式に関する全般のご相談も承っております
結婚式をするかどうか迷っている方もお気軽にお問い合わせください