大分と埼玉。
それぞれの土地で生まれ育った新郎新婦さまが同じ職業に就き、
この福岡糸島の地で出逢ったのは10年前。
出会ってから、これまで楽しいことも、苦しいことも、
共に時を重ねてきたおふたり。
その過程でふたりの成長を見守り、支えて続けてくださったのは、
他でもないこの糸島で出逢った方々。
「自分たちを育ててくれた」家族と職場の皆さん、
ほんとうに大切な人たち30名さまを招いて、
おふたりは小さなウエディングパーティをひらきました。
ウェディングパーティの場所は、
おふたりが普段からよく来ていて
大好きな「レストラン・ハーブガーデンプティール倶楽部」。
最初はご自分たちで企画して、準備できる範囲でのささやかな会を予定していたおふたり。
レストランにウェディングをしたいとお申し出したところ、
オーナーがお庭でお式をすることをご提案くださったそうで、
せっかくなら人前式をやってみたい!でも自分たちで企画できるかな…
ご不安になったおふたりがホクレアのホームページを見つけてくださったのが、
おふたりのウェディングをお手伝いさせていただくきっかけです。
お打ち合わせでは、おふたりからたくさんお話をうかがいました。
おふたりが大切にしていること。
大切にしている方々。
大切に紡いできた絆。
ゲストの皆さんのことをお話してくださる時、
涙が溢れてくるのを堪える新婦様。
綺麗でまっすぐで優しい心を持っていらっしゃって、
お招きする皆さまを大切に思う気持ちが伝わってきて
私も泣きそうになったことをいまでも鮮明に思い出します。
お集まりになる皆様は誰一人欠けてもいけない、
おふたりにとって、もう一つの家族のように大切な存在であること。
そして、離れて暮らすご両親におふたりが伝えたかったこと。
“自分たちはこんなにあたたかい人たちに囲まれて頑張っているんだよ”
“だからこれからも安心して遠くから見守っていてね”
おふたりの想いをお預かりさせていただき、その想いをゲストの皆様にお届けするために
“種まきのセレモニー”を提案させていただきました。
種まきのセレモニー
鉢の中にはまず、ご両家の親御様からご実家から持ってきていただいた「土」を。
それはそれぞれの土地で育ったふたりの土が合わさって、
新しい土地で新しい家庭を築いていくおふたりの土台となるもの。
そこに糸島でおふたりを支えてくださった皆様にカモミールの種を撒いていただきました。
おふたりに「おめでとう」「しあわせになってね」はなむけの言葉も一緒に。
おふたりがカモミールの種を選んだのは、
いつか新婦様が苦しい時にカモミールの花言葉が勇気づけてくれたから。
“苦難の中の力”
ここにいる皆様に支えられながら、夫婦として新しい芽を出し、
“これからどんな苦難があっても力強く”耐え、
いつか綺麗な花を咲かせて、
皆様を楽しませることで恩返しができますように…。
そんな願いを込めて、皆様が撒いてくれた種にふたりで水をかけました。
ふたりの結婚の立会人代表となってくれたのは、
10年前からふたりをずっと支えて続けてくれた「福岡のお母さん」たち。
誓いの言葉を綴った誓約書にサインを。
「みなさんが居てくれるから自分たちはこれから先、
どんな”苦難”があったとしても乗り越えていける力を持って
綺麗な花を咲かせます」
そんなふたりのメッセージは、もちろんみなさまの心に届いていました。
これまでの時間とこれからの時間。
それらを大切に、丁寧に、紡ぎ、
育てているようなあたたかくて優しいウェディングでした。